アリガチ

痒い所に塗るとスーってする薬あるじゃん？アレさ、マジで気持ち良いわけよ。うん。エアコンのない我が家としてはかなり必要不可欠な存在でもあるわけ。
窓開けてると必ず入ってくる虫ふぜいの攻撃により、室内の熱気にプラスして痒みでとてつもないストレスが襲ってくる。そこで活躍するのがスーッとする薬ね。いや、商品名がよく分からないだけで合法的な薬だからね？すんごく気持ちよくなる代わりに視界がボヤけてきて、幻覚とか見えちゃうアレじゃないからね？？
うん。でまぁそのお薬を塗ると、途端にスーッと体が冷却されて、おまけに痒みも治まる。まさに夏場の至高のアイテム。

そんな便利な彼だけど、僕はあまり虫ふぜいに刺されたりする事がない。さらに仕事上の関係で汗疹をつくることもなくなった僕は、最近痒み止めとしてではなく、自身の冷却ツールとして用いている。だって気持ち良いんだもん。

さて、今日も今日とて体中の至る所に薬を塗り塗りして恍惚とした表情を近所の人妻に見せてたわけですよ。（←犯罪）
察しの良い人なら題名と上記の文章でなんとなく先は見えてると思うんだけど、まぁ聞いてくれ。



尿意を催したわけ。


んで当然トイレ行くじゃん？純粋を通り越して無知な女子が居たら分からんかも知れないから詳しく説明してあげるよ。
あのね、男ってのは排尿する時には己のちんｔ・・・ノズルを固定する義務があるの。何故かって？法律で定められてるわけじゃないから僕も詳しいことは分からないけど、多分固定せずに排出したら凄い事になるからじゃないかな？どんな凄い事になるかは僕も試した事がないから何とも言えないけれど、万が一外出先でそんな事をしたら、「社会的な死」を意味する。って、誰かが教えてくれた気がするんだ。
だから、―というか、約２０年もそうしてるんだから―当然僕は無意識のうちにノズルを掴んだ。
その手にベッタリまんべんなく着いてるのはスーッとする薬・・・。





！！！！！！



苦痛のあまり声も出せなかった。
付着したのはごくごく少量のはずなのに、死に物狂いで服を脱ぎ、全力で風呂場へ突進してノズル洗浄作業にあたった。
ノズルがただれ落ちるんじゃないかと思った。

昔罰ゲームでよく使われてたけど、運よく僕は喰らわずにここまで生きてきた。
あれがあんなに辛いものだったなんて・・・。みんなさぞかし笑い事じゃなかっただろうに・・・。



人の痛みは、自分も同じ痛みを持って初めて理解できる。



そこから始まる世界平和。（結末はおかしな方向へ）